2017年9月 南アルプス南部の百名山、「悪沢岳」と「赤石岳」を2泊3日で小屋泊とテント泊で縦走してきました。
南アルプス南部は登山口へのアクセスの長さなどがネックとなって、南アルプス北部に比べると少し人気のないエリアですが、その分ゆったりと山の大きさを味わうことができます。
南アルプス南部の登山のベースとなるのが特殊東海フォレストが管理する椹島ロッジ。畑薙第一ダム~椹島ロッジの林道は一般車両通行止めで、特殊東海フォレストが送迎バスを運航しています。
この送迎バスには利用条件があり、山小屋の宿泊が必要となります。まず畑薙第一ダムから乗車する際に3,000円を支払い、宿泊する予定の山小屋を伝え、チケットを受け取りバスに乗車します。山小屋に宿泊する際にチケットを提出すると、宿泊料から3,000円割引されます。そして、山小屋が発行する宿泊料の領収書を椹島ロッジの売店に見せると、帰りのバスの乗車券を発券してもらえるという仕組み。
山小屋の宿泊費にバス代が含まれていると捉えれば、お得な気持ちになれるでしょう。
バスの出る畑薙第一ダムの駐車場までは車で向かいます。
新東名の新静岡I.C.で高速を降り、2時間ほど下道を走ります。コンビニはI.C.近辺にしかなかったので、買い出しはI.C.降りてすぐのローソンで済ませておくのが吉。
静岡県道27号 → 189号 → 60号と進んでいくと次第に山道になってきます。災害や道路工事等で時間通行止めなどが実施されることがあるので、出発前に情報確認が必須です。
今回は以下のサイトの情報を活用しました。
・静岡県道路通行規制情報提供システム
・静岡市道路通行規制情報 しずみち info
実際に県道27号で災害による通行止めが発生していました。幸い迂回路があったので支障はありませんでした。
井川ダムの堰堤の上を通過しすると、ゴールの畑薙第一ダムの駐車場まであと1時間弱。
07:00 畑薙第一ダム夏季臨時駐車場に到着。急いで最終パッキングを済ませて、07:30発のバスに乗車します。これを逃すと次のバスは11:30になってしまいます。バスは満席になりました。
08:30 悪路 + 補助席の試練に1時間半ほど耐えてようやく椹島ロッジ(1,120m)に到着。長かった。バスの中で睡眠を補うつもりが全然眠れず。。。少し休憩してから登り始めることにします。
椹島ロッジは立派な登山基地となっていて、広いテントサイトもあります。コインロッカーまでありました。
09:20 鳥居の脇の道から登山開始です。ほどなくすると林道に出ます。
林道を二軒小屋方面に進むと、鉄橋の手前に千枚岳への登山口があります。
川沿いの登山道を歩いていくと吊橋があります。これを渡ると本格的な登りが始まります。
このコースには千枚小屋までの行程を7分割した案内看板がかかっていて、目安になります。
歩きにくいゴーロ帯。明け方までの雨で滑りやすくなっているので注意して進みます。
1/7の標識。意外と余裕じゃん!とこの時は思っていました。。。
10:50 鉄塔下に到着。日常では見れないアングルです。
岩頭の見晴しに到着。この木看板、この後も何度も出てくるのですが、行程の案内看板と見た目が一緒で、その度に期待してがっかりさせられます。
登り続けると再び林道に出ます。リニア工事の地盤調査のための発破が行われているそうです。
2/7 残念ながら急登が続きます。
急登を乗り越えればブナ、ミズナラの雰囲気の良い森です。この辺りは傾斜も緩く、とても歩きやすい。
13:10 清水平に到着。ここで昼食をとり、水を補給します。
展望のない樹林帯で眠さと闘いながら登ります。
15:00 見晴台に到着。初日の行程で展望が見えたのはここくらいのもの。大部分が展望のない樹林帯を緩やかに延々と登り続ける感じ。あまりにも眠すぎてここのベンチで仮眠しました。
15分ほど仮眠して復活!途中の駒鳥池。登山道から少し外れますが、苔むした静謐な雰囲気がいい感じ。
小屋まであと15分!ガンバります。
トリカブトのグラデーション。
7/7 標高2,500mでもまだ森林限界を超えない。さすが南アルプス。
17:30 千枚小屋(2,565m)に到着。天気が良ければ正面に富士山が見えるそうです。この日は我々が最後の到着。綺麗で立派な小屋です。
でも素泊りの登山者は別の棟で宿泊です。2階建ての小屋が貸し切りでした。こちらも掃除が行き届いていて快適でした。
1日目は標高差約1,500mを8時間かけて登ってきました。
夜は満点の星空で、流れ星が見えました。明日の天気に期待が高まります。